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将棋のルール - 将棋のルール

目次

将棋のルール

 将棋のルールを完全に把握している人は意外に少ない。かく言う筆者も、将棋プログラムの作成にあたって、改めて文献にあたった口である。

ここでは、日本将棋連盟発行の「将棋ガイドブック」に沿って、完全なルールを説明する。

将棋の基本ルール

 将棋は、二人で行なうゲームで、将棋を行なうことを「将棋を指す」「対局する」のように言う。また、将棋は交互に盤の上で駒を動かす「指し手」を指すことで対局が進む。

 駒には、それぞれ、動かし方のルールがあり、そのルールに沿って駒を動かさねばならない。対局は、どちらかが負けを認めること=「投了する」か、指し手を指さなければいけない番のプレイヤーが合法的な指し手がなくなった時(この後に記述する、ルールに沿った指し手が一つもできない場合)、そのプレイヤーの負けとなる。

 また、合法的でない手を指した場合、反則となり、負けとなる。通常、合法的な指し手がなくなるケースは、放置すると次に王を取りますよという手=「王手」をかけられて、どんな指し手を指しても王を取られてしまう状態になることで、これを「詰み」という。

 例外的なケースとして、対局中に同一局面が4回現れた場合、「千日手」となる。千日手の場合、通常引き分けとなるが、後述する連続王手の千日手については、連続王手をかけている側の負けとなる。また、双方の玉が相手陣内に入り(入玉という)、玉を0点、飛車角を5点、その他の駒を1点として数えた時、双方が24点以上持っている場合、「持将棋」となり、引き分けとなる。

盤上の位置を表わす符号

盤の縦方向を「筋(すじ)」、横方向を「段(だん)」と呼ぶ。

筋は右から「1、2、3…9筋」まで算用数字で表わす。

段は、上から「一、二、三、…九段」までで、漢数字で表わす。

一つの升目(ますめ)を表わすとき、たとえば「2筋の7段目」ならば、「2七」のように、算用数字と漢数字を組み合わせて使う。(図1)

←筋/↓段

図1 将棋の盤面

持ち駒の書かれる場所

 持ち駒の「有無」や「種類」「枚数」は、図面の右側に「自分の持ち駒」、相手側から見た右側(=自分の左側)に「相手の持ち駒」を記述する。持ち駒がない場合には、「なし」と記述する(図2)。

☆図2

自陣と相手陣

 自分から見て手前の三段を「自陣(じじん)」と言い、向こう側の三段を「相手陣(あいてじん)」と呼ぶ。(図3)

☆図3

 自分の駒が相手陣に入ったときには、成る(駒を裏返す)ことができる。また、自分の駒が相手陣内からいずれかへ動くときにも成ることができる。

 相手陣に一度入った駒であっても、相手陣から出たら、再度相手陣に入るまで成ることはできないので、注意。

駒の名称と動き方

玉将

「ぎょくしょう」と読む。略称は「玉(ぎょく)」または「王(おう)」。「王将」と書く場合もある。

今の駒では片方が「玉将」、片方が「王将」であることが多いが、元来は両方とも玉将であったと言われている。

縦横斜めの8方向、いずれにも1マス進むことができる。(図4)

☆図4

飛車

「ひしゃ」と読む。略称は「飛」。

縦横に自由に進むことができるが、「自分の駒」「相手の駒」を飛び越えることはできない。

ただし、相手の駒のあるマスに進んで、その駒を取ることはできる(図5)。この相手の駒を取る動きが出来ることは、全ての駒に共通である。

☆図5

龍王

「りゅうおう」と読む。飛車の成った駒である。略称は「龍」または「竜」。

飛車の動きに加えて、斜めに1マスだけ進むことができる(図6)。

☆図6

角行

「かくぎょう」と読む。略称は「角」。

斜めに自由に動くことができるが、飛車と同様に、自分の駒や相手の駒を飛び越すことはできない(図7)。

☆図7

龍馬

「りゅうま」と読む。角の成った駒である。略称は「馬」。後述する「桂馬」とは関係ないので注意。

角の動きに加えて、縦横に1マス進むことができる(図8)。

☆図8

金将

「きんしょう」と読む。略称は「金」。

縦横に1マス動けるのに加えて、斜め前方にも動くことができる(図9)。

なお、金将は、「成る」ことが出来ない。

☆図9

銀将

「ぎんしょう」と読む。略称は「銀」。

斜め方向に1マス動けるのに加えて、前方にも1マス動くことができる(図10)。

☆図10

成り銀

金将と同じ動きができる。本書では、「成銀」の代わりに「全」と表記する場合がある。※1

(図10)

※1 1文字で駒を表わすほうが便利であるため。

桂馬

「けいま」と読む。略称は「桂」。角の成り駒である「馬」と混同しないように注意。

動きはいわゆる桂馬飛び。縦に2マス進んでから、どちらか横に1マス動く。

この駒だけは、駒を飛び越えて動くことができる(図11)。

☆図11

成り桂

金将と同じ動きができる。「成桂」の代わりに「圭」と表記する場合がある。(図11)

香車

「きょうしゃ」と読む。略称は「香(きょう)」。

前方に一直線に自由に進める。

飛車と同様に、自分の駒や相手の駒を飛び越すことはできない(図12)。

☆図12

成り香

金将と同じ動きができる。本書では、「成香」の代わりに「杏」と表記する場合がある。(図12)

歩兵

「ふひょう」と読む。略称は「歩(ふ)」。

前に1マスだけ進むことができる(図13)。

☆図13

と金

 成り歩のこと。金将と同じ動きができる。略称は「と」。(図13)

禁手

 将棋には、ルール上、指してはいけない手がいくつか存在する。プログラムを作るうえで、これらのルールは正確に把握しておかなければならない。

二歩(にふ)

 将棋を始めた人なら誰でも知っている初歩的な反則。

 同じ筋に、自分の歩が二枚あるように指してはいけない。ただし、と金は歩ではないので、と金がある筋に歩を打つのは反則ではない。

 歩は横に動けないので、二歩は、歩を打つときに生じる反則である。

駒の利きが盤上に存在しないようにする手※2

 具体的には、歩と香車は相手陣の1段目、桂馬は1段目と2段目に打つことはできない。また、上記のように駒を進める際には、必ず成らなければならない。そうしないと、盤上に利きがない駒となるからである(図14)。

☆図14

打歩詰(うちふづめ)

 持ち駒の歩を打った状態で相手玉が詰む場合、その歩を打つ手は反則である。

 ただし、あくまでも歩を打ったその状態で詰むのみが反則になる。

 たとえば、図15の場合、打った歩を金でいったん取ることができるので反則ではない。しかし、図16のように、打った歩を取れない場合には、反則となる。

 ただし、図17のように、もともと盤上にいた歩を進める場合には、「突歩詰(つきふづめ」といい、立派な詰みで、反則ではない。

 もう少し例をあげよう。図18の場合も、打った歩が取れないので反則である。打った歩を取ろうとすると、飛車の利きが玉に届くため、この状態で詰んでいる(=打ち歩詰め)なのである。

 これは、コンピュータ将棋において判定が面倒な項目である。

☆図15〜18

玉を取られる着手

 これは、王手の放置および自らの玉を王手にさらす手を言う。たとえば、詰んでいるのにまだ逃げようとするような手は反則となるし、王手がかかっているのに放置するのも反則となる。

 ただし、この反則については、反則としないで、王を実際に取られることで負けとするのが一般的である。

連続王手の千日手(せんにちて)

 後にプログラムの千日手の対応の際に詳しく解説するが、片方が王手をかけ続けて、同一局面が4回現われた場合、王手をかけ続けていたほうが反則負けとなる。

 これも、コンピュータ将棋においては、判定が面倒な項目である。

駒の動かし方の間違い

 銀を横に動かすなどの駒の動かし方の間違いは反則で、負けとなる。珍しい例では、銀を裏返したまま(なったまま)盤面に打って反則負けしたプロ棋士がいる。

 ルール通りに指すことが出来るプログラムが完成したなら、あまりコンピュータが意識しなくてもよい反則である。

棋譜の表記法

 プログラムを作るのに必ずしも必要なわけではないが、将棋の常識として覚えておきたい。※3

※ 3 プロの棋譜を新聞などから入力する際にも、この常識を知らないと入力できないという事情もある。

ー蠅良修錣景  通常、移動後の駒の位置と、駒の種類で表わす。たとえば、将棋で一番多く指される初手、角道(かくみち)を開ける手は「▲7六歩」、飛車先を突く手は「▲2六歩」などのように表わされる。    後手の同様の手は「△3四歩」「△8四歩」のように表わす。

◆崙院  指した手の符号の位置が、直前の相手の指し手の符号の位置と同じ場合、符号の代わりに「同」を用いる。飛車先の歩交換を例にあげると、「2四歩 同歩 同飛」のようになる。

「成(なり)」と「不成(ならず)」  駒が成る指し手の時には、その指し手の符号の最後に「成」と付ける。これは、「なり」「なる」のように読む。

 また、駒が成れるにもかかわらず、対局者が成らないことを選択した場合には、「不成」と表記する。これは、「ならず」と読む。

ぁ崑如覆Δ帖法  持ち駒を打つときに、そこに移動できる同種の駒がある場合、単に「5二金」と書いたのでは、「金が動いて5二に移動した」のか、「駒を打った」のか区別することができない。そこで、単に「5二金」と書いた場合には、盤上の駒が移動したものとし、「5二金打」とした場合には、持ち駒の金を打ったものとする。

 ただし、持ち駒の金を打つ場合でも、移動と混同する恐れのない場合(そこに移動できる金がいない場合)単に「5二金」のように記述し、「打」は省略される。

ァ崗紂覆△る)」「引(ひく)」「寄(よる)」  図19の場合に、「5八金」と書いたのでは、4八の金と6九の金のどちらが5八に動いたのか区別できない。このような場合には、まず、駒の動作を棋譜に表記することで区別する。

 A.駒を上方向に動かす場合、「上」(あがる)と記述する。

 B.駒を下方向に動かす場合、「引」(ひく)と記述する。

 C.駒を横方向に動かす場合、「寄」(よる)と記述する。

 図19の場合、4八の金が5八に動いたなら、「5八金寄」、6九の金が5八に動いたなら、「5八金上」と表記することになる。

☆図19

Α岷Α廖嶌検  図20の場合、「5八金」と書いたのでは、4九の金と6九の金のどちらが5八に動いたのか区別できない。また、イ里茲Δ法動作で記述することもできない(どちらも5八金上になってしまう)。

 このような場合、駒を動かす側から見て右の駒を動かす場合、「右」(みぎ)、左の駒を動かす場合「左」(ひだり)と表記する。

 図20の場合、4九の金が5八に動いたなら、「5八金右」、6九の金が5八に動いたなら、「5八金左」と表記することになる。

☆図20

А´キΔ諒撒  金銀および成桂、成香は、同じ位置に移動可能な駒が4枚存在する可能性があり、と金に至っては6枚存在することがあるため、ァ↓Δ諒法を併記する必要がある場合がある。

 また、原則として、省略可能な場合はできるだけ省略して表記する。たとえば、図19の場合、「5八金右上と」は書かずに単に「5八金上」と書く。これは、5八に上がって移動する駒は6九の金一枚のみで混同するおそれがないからである。

たとえば、図19の場合、「5八金右上と」は書かずに単に「5八金上」と書く。 これは、5八に上がって移動する駒は6九の金一枚のみで混同するおそれがないからである。 場合は、可能な限り略記また、原則として省略することができます。たとえば、図19の場合、"5八金右上と"は書かずに単に"5八金上"と書く。たとえば、図19は、"5と右八金"とは単に書面"で停止され金八五"と作文。これは、5八に上がって移動する駒は6九の金一枚のみで混同するおそれがないからである。この8の5つの部分に1つだけの9の内に存在する6混乱から上に移動することですゴールド。

─崢勝覆垢亜法

 「上」の特殊ケースとして、まっすぐ上に上がる手を「直」(すぐ)と表記する場合がある。

 これは、図21のようなケースの場合に、「上」と表記したのでは、どの駒が動いたのか分からず、右、左との組み合わせでも処理できないからである。この図の場合、4八→5八の移動を「5八と右寄」、6八→5八の移動を「5八と左寄」、5七→5八の移動を「5八と引」、4九→5八の移動を「5八と右上」、5九→5八の移動を「5八と直」、6九→5八の移動を「5八と左上」と表記する。

 「直」で表記するのは、図21や図22のように3枚以上の駒が入り組んでいる場合だけである。

図21、22